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"iratsume" ->> Nihongo ->> 「分野別」Essays/Feminist News ->> エッセイ カワイイコニハマタタビヲハカセヨ カムアウト 〜 U.K. バージョン その1-2
<< これまで [1-1] << それから私は毎日学校へ行くのが楽しくなった。早く週末がくればいいのにと思っていた。過食症も蕁麻疹もストップしていた。そして、待ち合わせの日、私はひどく緊張して朝から落ち着かずにいた。いつもは日本に居た時よりもひどくボサボサの頭で、ひどくカジュアルな格好で過ごしているが、今日は今までにない特別念入りにメイクアップをして、一番お気に入りの服を着た。サーモンとアボカドの巻き寿司を作って、わさびも忘れずカバンに入れて、バスに乗った。 幸運なことに朝から降っていた雨はやんでいたけれど、ひどく寒かった。いつも待ち合わせ時間を守らない私が 15分前には到着して、だけど土曜日の夜の町はどこも早く店じまいをしていて、数人のラグビー観戦帰りの酔っ払いがうろついていて、いささか物騒だった。近くのコンビニでガムを買った後、待ち合わせの場所に戻ってみると、彼の車があった。それから、私たちは車に乗り、5分もせずに着いた。ひどく真っ暗で外灯もないのでいささか不安にはなったけれど、すぐに彼の家をみつけた。 そこだけ白熱灯の灯りが 2階のガラス張りのキッチンからこっちを照らしていて、John のパートナーが手を振っていた。今年、ロンドンから越してきたらしいその家はとても小さくて、今朝塗り立てのペンキの匂いがほのかにして、それはまるで船室を思わせるような家だった。今は暗くて見えないけれど、と言いながらベランダ越しに海が見渡せるんだよ、と得意げに話してくれた。 明るすぎない部屋とアンティークな家具と、私をすんなりと受け入れてくれるような家だった。自分で思うのだけど、最近新しい場所に溶け込むのがうまくなったなぁと思う。大学に入る前までは、新しい場所に行くと「借りてきた猫」みたいだと皆にからかわれていたし、おなかを壊すほど緊張していたのに。 何歳なのかは聞き忘れたけれど、というかそう大して重要なことではないけれど、かなり年上なんじゃないかなぁというふうに見えた John のパートナー、Richard と挨拶を交わし、まずまず最初はお互い好印象な雰囲気じゃないかなあと思った。学校に居るときよりももっとハイテンションな John が「とりあえず乾杯しようよ」と言って、私たちは彼らがフランスに旅行に行ったときに農場で買った2ポンドもしない最後の一本を空けた。それから、ソファに座って Robbie を聴きながらオリーブと寿司をつまみながら、お互いの今までの生活について簡単に話した。それは主に、自分のセクシュアリティと周りの環境についてだった。 そのまま深く話をしていたかったような気もしたけれど、今夜はやることがいっぱいあったから、2杯ワインを空にしたところで、私たちは Main dinner を作ることにした。 3杯目のワインが注がれた頃には私と Richard は少しほろ酔い気分で、横で早くしてよーと言ってる John を置いて、ペチャクチャ話をしながら作ったので何を作っていたのかあまり理解しないまま、完成した。 English スタイルの Chinese フード … ってな感じなんだろうか、とにかくそれは初めての食べ物だったけれど、もう少しお腹が減ってたら全部食べれたと思う。John が何度も「レズビアンにかんぱーい!」とか言って Richard に怒られてたけど、「 P!NK 」の CD を食べ終わるまでかけてくれていた。 こうやって、書き出してみると私は 3杯しかワインを飲んでなかったと思っていたけど、実はもうすでにこの時点で 4杯飲んでいたことに気づいた。 5杯目は彼らにとってとても大切な曲、なんていう歌手か忘れてしまったけれどとてもステキな声で、ソウルな曲だった、それを聴きながらすごした。このままいつまでも喋っていてもいいと思った。 >> つづき [1-3] >> Text by Sammy << 参考URLs >> http://www.divamag.co.uk/diva/ http://www.robbiewilliams.com/ http://www.pinkspage.com/ 17.06.04 Copyright © 2002-2008 "iratsume." All Rights Reserved. |