FEMINISM and LESBIAN ART
by CherryJ
- Sent Letter from CherryJ 2
彦根市立図書館の方とお話して、教育委員会生涯学習課、県・市役所の男女共同参画課などの承認が公立施設に案内掲示の際、必要な場合があることが分かりました。
それで、下の手紙を同封し、以下の機関に返信用葉書同封の上、この会の主旨・詳細を示したものも含め協力してもらえるように郵送することにしました。(書いているうちにA47枚にも及んでしまいました。この量の文章を担当者の方が本当に破り捨てずに読む価値のあるものとして、さらに行動を起こすべきものとして捉えられるだけの筆力がここに表現しきれているのか。)
もしかすると、住所や担当部署の間違いのために、届いていないことも考えられます。もし、このサイトをご覧になっている方の中に関係機関に近い立場の方がいらっしゃいましたら、メール等でお知らせいただければ幸いです。
<今回郵送した庁舎・教育委員会関係機関>
滋賀県庁 企画県民部 男女共同参画課
滋賀県庁 教育委員会事務局 生涯学習課
大津市京町4-1-1 520-8577
大津市役所 本館5階 男女共同参画課
大津市役所 別館2階 教育委員会 生涯学習課
大津市御陵町3-1 520-8575
彦根市役所 男女共同参画担当係(正式な名称が分かりませんでしたので宛名はこのように書きました。)
彦根市元町4-2 522-8501
11/01/01追記:既に手紙は読んでいただいているとのこと。問題ないので返事は不要と思っていましたとのことでした。(が、ひこね市文化プラザの男女参画課管轄の場では上司に聞いてみないとと言われたので文化プラザと市役所直接向かうことになりました。たらいまわしの例。)
11/13/01追記:しかし、ひこね市文化プラザ学習資料センターのチラシ置き場をパッと見ただけでは発見できませんでした。どこにあるのだろう?後日、たずねようと思っています。
彦根市教育委員会事務局
彦根市尾末1-36 522-0001
11/01/01追記:手紙は彦根市立図書館館長宛てに転送されておりました。上下関係にあるわけではない(教育委員会と図書館)らしい。
長浜市役所 市民主役課 企画政策・自治振興・女性施策担当
長浜市役所 教育委員会事務局 生涯学習課
11/17/01追記:11月15日付(消印は16日)同封した返信葉書にて、それぞれの施設ごとに設置目的が決められているので、それぞれの施設で許可を受けてくださいとのお返事をいただきました。
長浜市高田町12-34 526-8501
草津市役所 本庁舎 パートナーシップ推進課 男女共同参画担当
草津市役所 本庁舎 教育委員会 生涯学習課
草津市草津3-13-30 525-8588
八日市市役所 3階 企画課
八日市市役所 2階 教育委員会 生涯学習課
八日市市緑町10-5 527-8527
近江八幡市役所 文化振興事業団事務局
近江八幡市役所 教育委員会事務局
近江八幡市桜宮町236 523-0893
守山市役所 市民福祉部 人権政策課 男女共同参画係
11/17/01追記:11月16日消印の葉書で、「市役所内で案内文書等の掲示について支援」していただけると連絡を下さいました。
守山市役所 教育委員会事務局 生涯学習課
11/05/01追記:生涯教育課からは10/31付けの文書(同封した返信葉書:消印は11/03)で、守山市立図書館が独自に判断して、こちらの案内掲示等するかどうかを図書館からこちらへお返事くださるそうです。
守山市吉身2-5-22 524-8585
関係諸機関殿
2001年10月22日
はじめまして、Janis Cherry と申します。
突然、お手紙差し上げまして申し訳ありません。
今回同封いたしましたのは、来月二回にわたって彦根市で行います、詩の朗読など音による芸術表現の会についてのご案内です。公立図書館や会館等、公共機関で案内掲示などしたいと考えたのですが、施設によってそちらの承認等必要と知り、お手紙した次第です。
さて、私どもは個人的な集まりではありますが、公共機関である図書館・会館などで案内の掲示をお願いしております。しかし、施設ごとに許可の必要な庁舎・教育委員会といった管轄の公的機関が違っており、なおかつ、施設ごとの認可基準が異なっております。
その案内を各施設で案内してよいものかどうか(具体的には案内掲示・案内物の配布・独自発行物に会の内容を掲載するかといったことですが)、各施設によりはっきりしないことから、そちらの許可なり承認を戴いた上で改めていまお願いしている施設にこの会の開催案内・参加募集の助けをお借りしたいと考えています。(現在郵便等で、案内の助けを借りる為にお手紙を差し上げている施設のリストは最終ページにございます。)
私どもの会の目的はレズビアン・フェミニズムの理論を助けにレズビアンによる芸術活動を互いに支援していくことです。
フェミニズム活動の初期には、社会的少数者である、同性愛者や両性愛者、自らの性別に違和感を持っていた人たち、その他少数民族(アフリカ系やアジア系など)、あるいは障害者は除外され、そういった女性は、フェミニズム運動の中でさえ二重三重の差別を受けてきました。
現在も、日本では欧米以上に女性に対する差別がありますし、特にレズビアンやバイセクシャルの女性で同性愛者(または両性愛者)であることを公にしているのはその中でもごくごく少数です。しかし、レズビアンであること、バイセクシャルであることは女性であることのアイデンティティーと同様、個人差こそあれ重要なものです。
女性であるだけでなく、さらに誤解を受けやすく差別の対象になりやすい少数弱者であるレズビアンの芸術家達がそのことを公にした上でまた他の社会的少数者を励ますメッセージ性を持った作品を作る、そういった活動を現在の日本ですることはとても難しいと私は考えています。
なぜなら、遺伝的・身体的ともに生物学上の性別も、ジェンダーという社会的・言語の上での性別も同一視され、二分法でしか語られない縛られた性の概念の中で、その枠のいずれか一つ、あるいは複数の枠に当てはまらない私達自身がその現実に向かって自分たちの存在自体を語り、またそのことを表明してなおかつ表現活動するチャンスを見つけることは実質不可能に近いことだからです。
異性愛一夫一妻制度が大多数の人々にとって「現実」であり「常識」です。その「現実」や「常識」からはみ出している、それからここでとりわけ取り上げている私達女性の同性愛者たちは現実には存在すらしない扱いを受けています。
ご存知かと思いますが、同性愛は生物的な異常では有りませんし、一時の気の迷いでもございません。近代以降の社会で常識とされてきた男女二分法と異性愛強制社会 - 経済社会上の男女格差や、家族制度を含めた男女の役割分担に加担してきた法律制度、自由であるはずの個人の信条でさえ社会構築されたものにすぎない - を問い直したフェミニズムは、同性愛がそういった既製の概念がどうであれ存在し、差別されてきたことを示しています。
生殖を目的とする異性愛でないと言う理由で、個人と個人の信頼関係を踏みにじる権利は、誰にも有りません。
ましてや集会の自由、公共機関の利用の権利は、税金を払い、必要最低限の文化的な生活が必要な人間として、例えば「常識」通りに結婚し子どもをもうけた専業主婦のための子育てサークルが応援されているのと同様、当然私達「常識」でない人間にもあるはずです。
このようにお手紙を綴ることも、「常識」を問い、自分達の人権を守ろうとすることも、人間としての権利です。それが犯される場合は、法を改善するのが立法機関でしょうし、私達性的少数者(異性愛一夫一婦制の範疇に入らないけれど、パートナーと信頼関係を築いていこうとしている人々・既製の性別分類に則らない性を自認している人々)を含めて、私達市民の人権を守る立場に行政はあると私は考えています。
(東京都と『動くゲイとレズビアンの会アカー』間の裁判判決は、東京都側の「常識」にある矛盾をついています)
今回公共施設で特に会の宣伝・案内をお願いしているのは、自らレズビアンである、と名乗れる環境に日本社会がなっていない為、特別私達を異端者として嫌う方も世の中には大勢いらっしゃるからです。
例えば銀行やショッピングモール等の掲示板にこういった会の案内が貼り出された場合、その企業イメージにとってとてもプラスになると考える方などいらっしゃらないでしょう。
(もしかしたらプラスにもマイナスにもならないと考える人がいたとしても、地域に開けた銀行、市民サークルを応援する企業イメージを強化することに、その案内は貢献できませんから、案内をそこでできるかどうかは運次第でしかありません。)
ですから、啓けた場を目指している情報発信基地である図書館や、全ての人が芸術と認めずとも芸術と名乗る作品を公開できる場を提供していらっしゃる「公の」施設・会館で私達の活動を、ご案内できればと考えているのです。
もしも、私自身が、私はレズビアンだと声をあげたとして、同性の恋人に寄せたラブソングを歌ったとしても、異性愛者であれば初対面の人間からは決して聞かれることのない質問(どうして同性愛を“やめない”の?私を襲わないでね。男を知らないからじゃないの?強姦されたからなの?どうやってセックスするの?)をされるかもしれません。
それらの質問は明らかな差別意識の表明です。私の芸術表現作品の質ではなく私のレズビアンであるという質問者の蔑みでしか私は注目を集めることができません。
女性の芸術家達一般がステレオタイプな『女性らしい』繊細さや神経の細やかさなどをその芸術作品に評価されるように、作品について男性からも、女性からも、作品についての正当な評価を得られることはまれでしょう。
ですから、まずは同士を見つけ、率直な意見を交わす場所が必要なのです。表現者として正当に評価できる対等な立場の観客は必要です。
これは、今回の会で取り上げる文学や音楽に限らず、絵画や写真といった視覚芸術、建築や、都市計画の場、ジャーナリズムの世界でも対等な関係にある人間と話し合うことが不可欠であることと同じです。
私は、現在アメリカ合衆国カリフォルニア州に在住していますが、彦根市に一時滞在していますので、アメリカでは比較的簡単に見つけられるこのような会を自ら設けようと考えました。
以上、ご多忙中とは存知ますが、管轄内に以下の施設がございましたら、案内の掲示などについて必要な場合承認いただけますよう、ご検討・ご協力くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
また、今回の場合は急なお願いですし、手続き上不備がある場合もあるかと存じます。次回以降、同じ手続き上の不手際をなくす為にも、ご協力いただけない場合は同封いたしました葉書またはE-mailにて、手続き不備な点、承認できない理由、この文章について分かりづらいと思われた点をご教授いただけましたら、幸いに存じます。
余談ですが、ある統計では人口の数パーセントから1割程度が同性愛者であるとされています。一方で思春期の同性愛者の自殺はアメリカの場合ですと5時間に一人の割合と言われています。
どの職場にも、どの学校にも、どんな集団にもある割合で同性愛者や両性愛者はいます。ある人は結婚はするものだからと、『普通』にしていますし、子どもさえいる場合があります。一方で異性との結婚などしたくない・できないと考えている場合もあります。世の中には同性愛行為を性的な趣味と考える方もいますし、半先天的な指向であり人生の途中で変えることは難しいと考えている方もいます。自分の親を喜ばせたいと自分の性指向(同性愛・異性愛・両性愛など)を配偶者や友人達に偽って結婚する方もいらっしゃいます。中年をすぎてから自分の同性愛性に気がつく場合もあります。
このお手紙をここまで読んでくださったあなたは同性愛者かもしれません。あなたの隣にいる人が、あなたの配偶者がそうかもしれません。
(もし、この上の文を読んで、あなたが私は「普通の異性愛者」なのにと、不服を感じられたとしたら、失礼な、と思ったとしたら、私達がレズビアンやゲイであると公にすることは、社会に否定的なレッテルを貼られることであり、だから私達の多くが同性愛者であることは周囲に隠すのだということ、それは同性愛者が異性愛者より下の「身分」だからとあなたは十分お分かりなのですね。)
ホモネタと呼ばれるギャグにどれだけ傷つく人がいるか、特に、思春期に同性愛について否定的な情報しか得られなかった場合その子ども達がどれほど辛い思いをしているか、男らしく女らしくと出生時の外性器から判断された性別通りに育てられ結婚や子どもを持つことを期待されているというのに自分自身の与えられた性別に違和感を持っている人間がどのようにして自分らしさを作っていけるのか、男でも女でもない自分らしさなどどこにもロールモデル(こんな大人になりたいと思える像)がない現実があるのに実際その分類に当てはまらない人々が存在していること、トイレや共同浴場や更衣室でいつも自分はどちらなのか迷ったり、男女別の区別があった場合どちらに入っても奇異な目で見られ罵声を浴びてしまうかもしれないことに怖れていなければならない毎日があること、私がレズビアンだと知って、ポルノやアダルトビデオと重ねたイメージを私の目の前で頭に浮かべて、無邪気な質問をぶつけてくる男性が実際存在すること。
一つ一つ私達が普段ぶつかっている「常識」が私達を自己否定に追い込んでしまい、自分らしく生きることを放棄するしかない可能性を含んでいることを、あなたお一人でもゆっくり考えてくだされば、私はこの手紙を書いて、あなたに開いていただけて、なおかつここまで読み進んでいただいたことに感謝いたします。
フェミニズムとレズビアン芸術の会 主宰 Janis Cherry janis_cherry@selfishprotein.net
http://selfishprotein.net/cherryj/index.html (会についての最新情報はいつもこのウェブサイト上にございます。ぜひ一度ご覧下さい。)
電話番号: 090-****-****(携帯電話)
<10/21現在、郵送して掲載または掲示をお願いしているところ>
滋賀県立大学図書情報センター
彦根市八坂町2500 522-0057
滋賀県立図書館
大津市瀬田南大 520-2122
大津市立図書館
大津市浜大津2丁目1ー3 520-0047
長浜市立図書館
長浜市朝日町18ー5 526-0056
近江八幡市立図書館
近江八幡市新町3丁目15ー2 523-0871
八日市市立図書館
八日市市金屋2丁目6ー25 527-0028
草津市立図書館
草津市草津町1547 525-0036
守山市立図書館
守山市守山町193ー6 524-0022
(財)淡海文化振興財団 淡海ネットワークセンター
大津市におの浜1-1-20 522-0801
10/26/01追記:ホームページ上に載せてもらえました。
国際文化交流ハウス・GEO
長浜市神照519 522-0015
滋賀県立文化産業交流会館
坂田郡米原町下多良2-137 521-0016
滋賀県立八日市文化芸術会館
八日市市青葉1-50 527-0039
滋賀県立長浜文化芸術会館
長浜市大島37 526-0066
市民交流センター 働く婦人の家
長浜市地福寺4-36 526-0036
みずほ文化センター
彦根市田原11 522-1105
ひこね市文化プラザ
彦根市野瀬町187-4 522-0055
11/01/01追記:置いてもらえました。1階学習資料コーナーです。
11/13/01追記:いくつかあるチラシ置き場をパッと見ただけでは発見できませんでした。どこにあるのだろう?後日、たずねようと思っています。
働く婦人の家
彦根市平田町670 522-0041
<直接行って案内を置くことを断られたところ>
彦根市立図書館
(手紙は見せていませんが、司書の方と何故案内を置いていただけないのかという説明を受けました。掲示・配布物には市の教育委員会の承認が必要とのことでした。)
彦根市尾末町8ー1 522-0001
11/01/01追記:教育委員会の『承認』ではなく後援とかの文字がその紙についていればよいってことらしい。で、教育委員会の後援はどうやっていただくかというと、長く地域に密着した活動をしていれば市民の声が盛りあがり、行政機関から後援されるそうな。(旅人には冷たいですね)
市立図書館での配布物や掲示物の許可基準は内容ではなく、またこちらの必要性でもなく、前例のないことはしない(この場合は個人的な集まりの宣伝は公の税金がつかわれることがないかぎりさせない)、また男女参画課や県立女性センター(県の男女共同参画課管轄)がいくら応援していますと口頭でいったところで何の実績の積み重ねでもない、との判断をなさることが分かりました。
例えばアメリカの住人の半分以上が同性愛は(差別するしないはともかく)異常であると考えているが、ゲイ・レズビアンの人権活動や差別撤廃啓発運動に税金が使われているのですが、日本ではその状態ではまだ後援していただけない、公的機関では宣伝してもらえない、つーことですね、つまり彦根市の行政はより保守的な方向に進むんですね。なんて突っ込んだら逃げられました。個人攻撃してもどうしようもないし、それ以上はやめましたけど。
-----
郵送等でお願いした企業・施設の全リストはウェブサイト上、以下のURLに同封いたしました文章と共にあります。よろしければごらん下さい。
http://selfishprotein.net/cherryj/letter2.htm
また、この文章につきましてもサイト上で公表いたします。これは、今後、このようなイベントをしたことがない人間がどのような手続きを踏むべきなのか、何が問題となってくるのか、という疑問に答えることに繋がると考えているからです。
フェミニズムとレズビアン芸術の会 主宰 Janis Cherry janis_cherry@selfishprotein.net
http://selfishprotein.net/cherryj/index.html (会についての最新情報はいつもこのウェブサイト上にございます。ぜひ一度ご覧下さい。)
電話番号: 090-****-****(携帯電話)
添付書類[添付したものはJanis注:このサイト中「日本語ホーム」と同じ文章です]: 以下の案内が私どもの集まりの詳細を示しております。これと同じ文書と、ウェブサイト上にも掲載しております「よくある質問と答え」を図書館・会館に掲示・掲載依頼のため郵送等いたしました。
Copyright 2001 Janis CHERRY All rights reserved. ▲