"iratsume" ->> Nihongo ->> 「分野別」エッセイ カワイイコニハマタタビヲハカセヨ カムアウト 〜 U.K. バージョン その1-4

<< これまで [1-3] <<

次の日には軽く二日酔いだったけど、すばらしく心が軽かった。その次の日から学校だったけど、学校に行く途中も思い出し笑いをしてみたり、覚えたてのこっちの歌をくちずさんでみたり、とにかくハイだった。
学校に行くと、クラスがあがっていて、今朝体重を計ってみたら 2キロも減っていたし、絶好調な自分に浮かれまくっていた。こんなに浮かれすぎるときっとまたがくっと落ちるんじゃないかなぁと少しは心配してみたけれど、すぐに考えは変わって、楽しめるときに楽しんどかなくちゃ!と余計テンションを上げてみたりした。

その後、調子に乗ったついでにこっちで一番仲のいい日本人の女の子に Pasty を食べながら Come out してみた。もしかして、John をスキになったの?と聞かれたので、彼は Gay だからあり得ないと言ったら、彼女は最初会った時からそうだと思っ てたと答えたので、なんだか拍子抜けした。

そのついでに私もそうなんだ、と言って、私は Bisexual だと言ったら、ヒトは皆バイだと思うとかなんとか余計なフォローをしてくれた。まぁ、彼女が Homophobia ではないことはわかったし、これから私がGayに関することを話しても驚かないだろうということはまぁまぁイイことだと思う。だからといって、彼女と Gayclub に行きたいかと言われれば、正直あまり乗り気ではない。

そんな風に調子にのっていても特に私を落ち込ませるようなことはなかったのだけど、数日後私は高熱にうなされてしまった。こっちに来てから 4度目の風邪なのでもはや心配するどころか、近寄るなだとかひどいことを言われて学校は休んだけれど、日本にいた時でもこんなにひどい風邪は初めてだったので、誰かハグしてほしいと思った。

丸 2日ベッドの中で大量の汗をかきながら、この2ヶ月間のことを振り返ってみたり、本を読み漁ってみたり、来てすぐに送ろうと思って書いた手紙を読み返したりして、私は何のためにここに来たのかについて考えたりしていた。明確な答えというのはあと 4ヶ月の間に探そうと思っているけれど、少しずつ自分の欲しているものがクリアになってきているのは実感している。

これからどうなるのかは、まったくわかりっこないけれど、このままソファと一体化してしまうということはあり得ないだろうとわかっている。あせらずに、自分にとって本当に必要なチャンスを逃がさないように、いつだって走れるように、していたい。そんなふうに思っていたのに。


Text by Sammy
  • ライタープロフィール


    09.08.04
    Copyright © 2002-2008 "iratsume." All Rights Reserved.