"iratsume" ->> Nihongo ->> 「分野別」レビュー ->> 本 Nothing but the Girl

nothing_but_the_girl"Nothing but the Girl: The Blatant Lesbian Image: A Portfolio and Exploration of Lesbian Erotic Photography (Women on Women)"

Susie Bright (著), Jill Posener (著)

出版社: Continuum Intl Pub Group (Sd)


amazon.co.jp 価格:
¥3,594(ハードカバー)ISBN: 1860470017 ; (08/1997)
¥2,318(ペーパーバック)ISBN: 1806470055 ; (05/1998)

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どんな「女」と「女」が愛し合い、ベットをともにするか、という「レズビアンイメージ」は「男の目」を通して作られている、って思うことありませんか?それはアナタが「法律上オンナ」でもオンナを見る時に「男の目」を持って見ている時があるということ。「女である私が女なままで女を好きでいい時代に生まれて幸せ」というのいうのも何か罠がある感じ。その「女」っていったい何なのよ、というギモンをこの写真集を見ていると感じます。目次はというと、

Dyke >> オトコオンナ
Cunt >> まんこの俗称。口に出してはいけない言葉。生マンコ写真羅列
Butch >> バリッバリのタチ姿列伝。超ジェンダー規範。
SEX >> SM、オナニー、複数プレイ、障害問わず
(に続き、個人作家の写真が続きます。)

過激かしら?でも私たちのレズビアンの現実はこちらに近い感じしませんか?もちろん、日本でも棲み分けが進んできているので「レズビアンという枠で括られたくない」という声も真実。バイ、トランス、クィア、X、自分にフィットする言葉をその時々で使い分ける人もいれば、セクシャリティを限定したくない人もいるのが実際。

そこで、さらにこの写真集が最初に言葉で問いかけている「あなたがレズビアンアーティストとしてこの写真集のコレクションに加わりたくない理由」を列挙しているのが面白い。

  • 仕事に支障があるから
  • 孤立してしまうのが恐い
  • 恋人がクローゼット
  • 家族の理解がない
  • 子どもを誘拐すると脅されている(アメリカ的だわ)
  • 学術界に嫌われている
  • 展覧会場の理解がない
  • 現在のアナタの社会的地位に影響がある
  • 政治的に正しくない
  • 政治的に時期的ではない
  • 「レズビアン」という言葉に賛成できない
  • 「ダイク(オトコオンナ)」という言葉に賛成できない
  • 「ポルノ」という言葉に賛成できない
  • セックスは個人的な事だと思っている
  • 育ってきた環境とは別モノだと考えている
  • 他人に見せたり理解してもらう部類の事とは考えていない
  • すでに生きている感覚が失われている
  • だから意味がない
  • 考えないことにしている
  • 麻痺している
  • レズビアンは何もしてくれなかった
  • レズビアンである事で非難され、身の縮む思いをした
  • 周囲が残酷だった
  • あなたはヒーローではない
    だから
    この本の表紙に
    感謝したくなる
    胸の奥で。

    稚拙な訳でスイマセン。Janis、日本に帰ってきた時にでも校正して下さいませ。


    Text by mike
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    20.05.03
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